組子
組子は釘などを使用せず、木を組み付ける技術です。
組まれる文様のパターンは、組み合わせの仕方によって数百以上にもなります。
0.1mmでも寸法が違うと組めなくなるという繊細な技術なので、それぞれのパーツの準備に
大変な技術と作業時間を要します。
パーツに溝・穴・ホゾ・面・角度を正確に加工していく必要があるため、道具(鉋・刃物・型)も
手作りされる程です。
使われる材料は、加工がしやすく粘りがあることからヒノキが多く使用されていますが、
その他の素材として杉、スプルスなども使用しますし、木を染色するなどの試みもされています。
出来上がったパーツを見るだけで本当に緻密な世界で、それだけでも美しいモノです。
組子の技術は、障子や欄間などの建具として使われることが多いのですが、現代の生活空間では
和室が少なくなり、出番も少なくなってきているので、木のグラフィックとして、アートや家具、
プロダクトなど・・・もっと身近になればと思います。